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『人生100年時代のサバイバル仕事術 好きなことしか本気になれない』を読んでみた。

こんにちは!Sueです。

今日は、共感しかしなかった本をご紹介しようと思います。

南章行さんの『人生100年時代のサバイバル仕事術 好きなことしか本気になれない』という本です。

私は自分に甘い…というのか、自分勝手なので、南さんに比べると、見ている世界も住んでる世界も狭いけど、まさに!という内容でした。

おまけ的に、知的財産をつくる「ひとり読書合宿」と題して、効率の良い読書方法が書かれてあって、これを読んで実践するだけでもかなりの価値があると思います。

 

第1章 人生100年時代、確実に変化すること

01 人生100年時代、確実に変化すること
未来予測なんてできなきけど、「確実に変わること」「自分の影響がある変化」は押さえておこう。

1.すでにわかっている事実を押さえる
 ⇛情報を「自分ごと」として考え、咀嚼し、それに対応すること

2.厳密に考えるまでもない、ざっくりと予測がつく「当たり前の未来図」を念頭に置いて自分の今後を考える

この二つを実行したうえで、自分の人生やキャリアについて考えてみる。

02 80歳まで働ける「個人の力」とは?
「個人の力」の三大要素の1つめは、スキル。
使える武器を幾つか持って、それを更新し続けたり、かけ合わせたりするイメージ。

1000人の中で1番になるのではなく、10人の中で1番のスキルを3つかけ合わせれば、結果として1000人の中で唯一のレア人材になれる、という発想。

「唯一無二のスキルをひとつ持つ」という発想ではなく、「複数のスキルを持つ、新たなスキルを獲得し続ける」という考え方。

こうすると、「どう働くか」「どう稼ぐか」という選択肢が増えるし、自由度が高まる。

また、「経験を活かす」という発想は「過去を正当化」するためのキャリアになってしまうので、それだと意味がない。

経験自体には意味があるけど、「これまでの経験を活かそう」という考え方だと選択肢が狭まって、同じ業界に居続ける可能性があるし、若き日の「スキル貯金」を食いつぶして、路頭に迷う羽目になっていくかもしれない。

なので、過去の経験を活かそうということから考えるのではなく、自分はどんなスキルを持っているか、見つけて更新していく必要がある。

三大要素その2は自分の価値観を持つこと
営業畑だった人の例で言うと、
「僕は人と話すのが好きで、コミュニケーションが得意だ。いてにいいものを勧めた結果、その人の人生がよりよいものになると思うとワクワクする」

スキル⇛「コミュニケーションが得意」
価値観⇛「人の人生をよりよくすることに貢献したい」

「営業スキル」は、営業という仕事にしか使えないけど、個人のスキルと価値観は、どんな仕事にも応用がきく。

なので、過去にしがみつかず、自分の価値観を知ろう。

03 セルフリーダーシップを持つ
「会社システムの部品になる」から「自分というシステムづくり」へ

目標を決めるのは自分。
実行して達成するのは自分。
評価するのも自分。

「セルフリーダーシップ」が三大要素その3。

これからのキャリアには、「その仕事で、自分の心が満たされるか?」ということが大切になってくる。

「お金か、やりがいか」という議論はしばしばなされているし、お金は必要。

けれど、長く働き続けるには、我慢ではなく、やっていてわくわくすることを見つけるべき。

個人の力=スキル+自分の価値観+セルフリーダーシップを単なる理想論とするのか、「よりよいキャリア」「よりよい自分」「よりよい世界」を手に入れるために、理想と現実のギャップを埋めていく工夫をするのか、選択は自分次第。

 

第2章 成長は意思決定の数に比例する

01 ストレングス(強み)ファインダーは存在しない
「なぜ働くのか(Why?)」
「どんな仕事をしたいのか(What?)」
「どうやったらうまくいくのか(How?)」

「なぜ働くのか(Why?)」に明確に答えられない人は、自分のスキル、価値観が正確にわかっていないので、セルフリーダーシップを発揮することは難しい。

どうしたら答えられるようになるのか?

2001年に刊行された『さあ、才能(自分)に目覚めよう』(マーカス・バッキンガム他著)で有名になった才能診断ツールみたいなものもあって、否定はしないし、正しく使えば有益。

だけど、「自分を知ろうとして自分探しをするのは、若さの浪費」。

“自分探し”は必要なく、最終的な意思決定の基準は、常に自分の気持ちにあるので、自分の価値観と向き合おう。

また、生き残りそうな業界やどの職が市場価値が高そうか、といったことで仕事をしても、「自分の心が求めた」ものではないので、モチベーションは続かない。

「自分の心が求めた」ものであれば、結果が「これだ」「これじゃなかった」という価値観のブラッシュアップにもつながる。

自分の心と向き合おう。

02 意思決定は価値観で行う
「最高にやりかいがある天職」がどこかにあると信じて、つらくなるたびに「ここではないどこか」を探して10の仕事を試すより、「そのときの自分の最高」を信じて1の仕事を選ぶという意思決定をし、そこに全エネルギーを注ぎ込んだ方がいい。

そのほうが、結果として遠くまで行けるから。

自分らしさはわからないから、そのときの価値観で「いいな」「好きだな」と思ったことをやると決める。

最終的な意思決定は、その時の価値観からくる感情に従って決めたほうがいい。

ずっと考えて、調べて、計算していたら、永遠に意思決定はできないから。

03 意思決定の数を増やしてスキルを上げる
どんな仕事でも本気で取り組むのが鉄のルール。

「70点目標」くらいのぬるさで仕事をしてしまうと、単なる業務処理になり、自分のなかには何も残らず、成長もできず、「自分は何が好きで得意か」は、永遠にわからない。

本業以外のことであっても、好奇心がわいたなら本気でやってみるといい。

ただ、ここで大切なことは、たったひとつの意思決定で正解にたどり着くことではない。

どんな小さなことでもいいので、曖昧にせず、素早く意思決定する習慣がつけば、自分の価値観が見えてくる。

たくさんの意思決定をして、数多くの成功と失敗を経験することで、自分自身への確信を強めていこう。

小さな点を次々とつくり、線にできるようにセルフリーダーシップを発揮していこう。

 

第3章 セルフリーダーシップで動き続ける
スキルを獲得し、「自分の価値観」を見つける働き方

01 「会社のゴール=自分のゴール」なのか考える

心に背くことをやり続けるのはストレスであり、ストレスというのは心身を蝕む凄まじいコスト。

このコストを生涯払い続けて、採算はとれるのか?80歳まで働けるのだろうか?

(南さんのレベルとは全く違うけど、会社員をやっていた頃、会社のルールに従って、効率よくお金を稼ぐことを求められていました。もちろん、お金は大切だけれど、どこかお客様を騙している感覚に襲われ、相当のストレスを感じていました。ストレスを感じていた自覚があって、だんだん、ストレスで病気になって、入院して…「あれ?入院するために仕事頑張ってるんだっけ!?」と思っていたことがあります。)

「好き」とか「違う」という感情は、自分の本心に直結した大事なものだが、瞬間的な「なまもの」でもある。

感情が出てきた瞬間に意思決定しなければ、身動きが取れないまま時間が過ぎていく。

自分で決めて自分で動くというセルフリーダーシップを発揮するのか、「会社のゴール=自分のゴール」として、自分の違和感を胸にたたんで同じ会社で仕事をし続けるのか。

ちなみに、

1. Knowing(知識)
2. Doing(実行、経験)
3. Being(自分の価値観・信念)

知識だけでなくスキル、スキルだけでなく自分の価値観がなければ、自分の人生を自分で意思決定して歩んでいく、セルフリーダーシップは身につかない。

何かを学ぶうえでも、仕事をしていくうえでも、自分は今どの段階にいるのか、ときどき意識してみるといい。

ひとつのプロセスで足踏みをしていたら、その仕事を本当に学ぶことにはならないし、成長することもできいない。

02 追いつめられると「スキル」がわかる
「自分のなかで相対的に得意なことに特化することで全体の効率が最もよくなるスキルをみつける」と「これをスキルにすると意思決定する」は、大きく違う。

相対的に得意だったり、とりあえず興味が向いたりした仕事をパッと選んで「やる」と意思決定し、目の前の仕事に本気で取り組む。

そうしているうちに、まだスキルとしては出来上がってはいないけれど、「そこそこ得意で好きなもの」に変わっていく。

だた、ぎりぎまで追いつめられないと、難しいかも。

03 人生100年時代に必要な「ソフトスキル」を磨く
機械ではできない部分、たとえば、どうやって人を動かすか、コミュニケーションをとるか、コミュニティーやネットワークをどのようにつくるか、これらはすべてソフトスキル。

かなりプライベートに近い、あなたらしさと結びついたものであるはず。

ソフトスキルは極めて人間くさい部分に直結しているので、「人間としてのスタイル」で伸ばしていくといい。

04 「ハブ」になってコミュニティーをスケールする
ひとつのスキルをしっかり身につけたら、複数のスキルを持つといいのは、ハードスキルでも、ソフトスキルでも同じ。

自分が好きで、やっていて心が満たされて、それなりにうまくできるものは、そうあるものではない。

人のスキルを借りれば、自分のスキルではできないことができるようになる。

だたし、スキルを貸してもらいたいなら、スタートは自分から貢献すること。

貢献とは、ハードでもソフトでも「すごいスキル」を持っていなければできない、ということではなく、コミュニティーの貢献でもなんでも良い。

(南さんの場合は、自ら幹事役を買ったそうです。)

そうすることにより、いろいろな情報が入ってくるし、人間関係もできていって、スキルを貸してもらいやすくなる。

また、好きなもの、得意なものがあったら、どんなにささやかでも、仕事に関係のないことでも、それを自分の「ラベル」にする。

(南さんの場合は、「ラグビー好き」をラベルにし、「初心者にラグビー観戦のコツを教えるイベント」というのを定期的に主催していたそうです。)

「知っていて得意なこと」で貢献し、まずコミュニティーをつくるというやり方。

「実際は大したことがないけれど、幹事役をやる」という貢献で、コミュニティーをつくるというやり方2つがある。

いずれにしろ、できあがったコミュニティーを小さなまとまりにせず、「自分はハブだ」と意識して、別のコミュニティーにつなぐことがポイント。

05 「企業を内側から変える」ということ

(ここでは、ファイナンスをスキルとするべく磨き上げ、いくつかのコミュニティーのハブになり、自分のスタイルで交渉できるようになった頃、南さんが手にしたチャンスと、何をどうやってプロジェクトを良い方向に進めることができたのか、また、気づいたことが書かれていました。ここでは、割愛します。)

06 セルフリーダーシップはプロセスである

自分で目標を決め、実行して達成し、自分で評価する。
仕事を探す、変える、目標を立てるといった場面で自分を動かし、その都度、意思決定を下すこと。

自分のことは自分で決めなくてなならないのではなく、自分のことは自分で決めていい。

自分で決めるというのは、義務ではなく権利。

正解がない、予測なできない人生100年時代、解けない問題を前に意思決定を下すのは、自分自身しかいない。

セルフリーダーシップはスキルではなく、「本当の自分らしさ」を獲得していくプロセスそのもの。

 

第4章 自分のストーリーでいきていく

01 偶発的計画を持つ
「この仕事が落ち着いたら、これをやろう」とか「子供の受験が終わったら、自分のキャリを考えよう」とか、段取りというのは真っ当なやり方に見えるけれど、実は違う。

「次の件」はすぐにやってくるので、やりたいことを先延ばしにしているうちに、時間はあっという間に過ぎていく。

定年になって、いきなり、「落ちついた!ずっとやりたかったこと」ができるか?というと、そうではないのでは。

多少無茶をしても、動いているときには猛烈に動く。

やりたいことを同時にやる、むちゃくちゃな時期があってもいい。

長期のキャリアプランなんか意味はなく、偶然にうまく乗るのが「偶発的計画性」で、目の前のことに本気でなければ成立しない。

「偶発的計画性」こそ、段取りよりも人生に必要なもの。

02 人の役に立って「パーソナルブランディング」をする
これまでの経験から、MBAのクラスでも、比較優位で自分が得意なことを率先して、クラスメイト、チームメイトに貢献し、苦手な部分は手伝ってもらうというバランスで、充実した学生生活を送った。

周りの人の力を借りたり、自分の強みを活かしたり、コミュニティーに貢献して応援されるようになったり、その全部を組み合わせたものが仕事。

自分から動き、ハードスキルだけではなくソフトスキルを駆使して「自分なりの答え」をつかみ取った人だけが、よりよいリーダーになれる。

03 自分が行動することで社会が動く
(第4章は、南さんのストーリーを読んで、「自分のストーリーを生きる方法」を提案してくれているんだけど、03は、実際に読んでもらった方が良いかも。)

04 NPOとの「二足のわらじ」が教えてくれたこと
マネジメントで一番大事なことはモチベーション。

雇用関係のある企業の場合、「給料をもらうため」という理由で出社してくれるし、仕事ができなければ叱ることもできる。

NPOは、善意と熱意できてくれるので、ちょっと気に入らないとか、考え方が違うというだけでフェードアウト。

多くの企業はビジョンの代わりに「売り上げ、利益」といったビジネス目標をビジョンとすり替えてします。

儲けを目的としないNPOでは、ビジョンを示すとはおざなりには済まされない。

「これをやれば楽しいし、心満たされる」という個人のモチベーションにつながり、「社会に役立つ」という使命感を伴うものなら、どんなに大変でもお金がもらえなくても、人は喜んで動く。

05 自分のストーリーを生きる
「2つ目の芸風」ははたして必要か?

ほとんど経験がない若い時は、興味が向いたことを、相対的にできそうだと思ったことを深く考えずにやると決め、目の前の仕事に本気で取り組めばスキルになった。

でも、「興味もなく本当に苦手だ」と感じていることを、なんとかうまく身につけることはできるのだろうか?

それよりも、心を満たすことは何か。好きで楽しいことはなぜか。

人やコミュニティーに貢献できるスキルは何か。自分はなぜ働くのか。

その答えを探し続け、正解に近づいていくプロセス。

自分で意思決定をし、自分を引っ張っていくプロセスそのものが、セルフリーダーシップ。

人と違っていても、風変わりであっても、よくある話でも自分らしければそれは自分のストーリー。

ストーリーは人それぞれだし、「自分のストーリー」に正解はない。

06 社会は無数の「自分ごと」の集まり
「働く理由」について。

1.「自己実現」
「どうありたいか」働くことで「何を達成したいのか」
つまり、自分が無条件で大切にする価値観を持つ。自分の価値観に従って意思決定して動く。
このように、セルフリーダーシップを発揮できていれば自分のストーリーを生きることができるし、それだけれですでに自己実現。

2.「社会実現」
仕事を通じて「自分という人間」が世の中に何を実現したいか。
スキル、価値観、セルフリーダーシップの3つが揃った「個人の力」を使って、自分が所属している「社会」という大きなコミュニティーがよりよくなるように貢献する。
まずは、自分が貢献することで、自分も社会に助けてもらう。

本来、働く理由は、「自己実現」と「社会実現」のはずなのに、誰がつくったかわからないサービスを売り、どんな人が使ってくれているのかわからない商品をつくる。

その商品やサービスの一部しかつくったことがないから、誰のためのなんのための何をつくっているのかもわからないこともある。

それでも”仕事”をして給料をもらって毎日が過ぎていく。

みんなが誰かとかかわっている実感もなく生きていたら、あらゆることが自分には関係のない、他人ごとになっていく。

だが、自分も社会の一部。

「手応えと実感がある活動」をする人たちが生き生き働くことが本質。

個人の力を持ち寄って助け合わなければ、社会は成り立たなくなる。

自分のストーリーで生きていこう。

どんなストーリーにするか、自分のことは、自分で決めていい。

 

この本です!

好きなことしか本気になれない。人生100年時代のサバイバル仕事術

 

タイトル画像:PexelsによるPixabayからの画像

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